こんにちは、代表取締役の木下です。
最近 誌紙面でも取り上げられているインダストリー4.0について、何度かに分けて、このコラムでお話ししたいと思います。
■ インダストリー4.0とは
昨年まではものづくり大国と呼ばれている日本でもほとんど知られていない言葉であった。
しかしながら、今年になって、新聞紙上でもかなり取り上げられていることもあり、
最近では、この言葉を耳にした方も多いことと感じている。
日刊工業新聞を購読しているが、今年になって一面に掲載されることもしばしばあった。
それだけ注目されているキーワードがインダストリー4.0である。
インダストリー4.0とは、第4次産業革命の意味であり、ドイツ主導で進めているプロジェクトである。
工場全体のデジタル化を推進しさらにネットワーク化を実現し、未来の製造業の様相を根本的に変えようという動きであり、「スマート工場の実現」とも言われている。
既に、「インダストリー4.0」の国際標準化に向けた議論が2014年末に始まっている。
私自身も有識者の方々とお会いし、インダストリー4.0についていろいろなお話を伺う機会がある。
私がまず感じたことは”映画ターミネーターの世界”が製造業で実現されるということだ。
人工知能が意思を持って人類に反旗を翻すというストーリーであったと記憶している。
■ 意思決定しシステムを動かす工場へ
第3次産業革命は、20世紀後半に生まれた「プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)」やIT活用による生産工程の自動化(FA; ファクトリーオートメーション)とも言われている。
ある有識者の方の言葉を引用すると、
インダストリー4.0は、「サイバーフィジカルシステム(Cyber Physical System)」をベースにしたものであるとのこと。
センサーネットワークなどの情報を、サイバー空間の高いコンピューティング能力(Cyber System)と結び付け、より効率のよい高度な世界を実現するものである。
具体的には、
- サイバー空間と物理的な世界の融合
- 工場が自ら監視し、意思決定する能力を身につける
- 工場の機械同士が相互にコミュニケーションを行い、人間を介さないで作用する
のようなインテリジェンスなシステムを想定している。
まさしく映像で見た、想像した世界がいまや製造業の世界で現実になろうとしていると感じた。
次回はもう少し具体的な実現イメージと現状の動向を調べて述べてみたい。
2015.04.01 木下守克