2021年度の東京配属の3名の新入社員たちに社内研修について振り返ってもらいました。作り上げたものは、三者三様ですので是非ご覧ください。
研修内容
研修担当からのコラムで紹介されていたように、本年度の研修課題も、Raspberry PiとNode-REDを使った「身近で使えるIoTシステムの開発」です。
目に優しい環境を ~ K.T ~
こんにちは、K.Tです。
私は、研修前半で学んだことを用い、確実にできそうな内容を提案内容としました。
提案・開発内容紹介
コンセプト:目に優しい環境を
現代は長時間PCやスマホなどに向かい合うことが多いです。
それは目に大きな負担をかけます。
ですので、少しでも目に優しい環境をと思い実現することにしました。
照度判定装置をPC付近に設置し、約5分毎にチェックし、
前に人がいて室内が一定以上暗いならSlackに警告が出るというものです。
振り返ってみて
自分は課題のハードル自体はそこまで高く設定をしませんでした。しかし、完成したことはうれしく思います。それさえも、かなり先輩方に手伝っていただいたので本当に頭が上がりません。
ただ、反省点として、自分はセンサーの規格によるアクシデントで買い直すということがありました。次があれば、もっと確認して購入をしたいです。
座りすぎ防止装置 ~K.Y~
こんにちは、K.Yです。
提案・開発内容紹介
コンセプト:適度に立ち上がろう
日本人は世界的にみると座りすぎです。1日の総座位時間は 8時間以内で、
一回に座る時間は30分以内が理想とのことです。
そこで、私が実装した機能は次の3つです。
- 背もたれに設置した超音波センサーで距離を取得し、
一定以内の距離の状態が30分続いた場合、Slackに警告を送る - 警告後も座り続けた場合、5分後にSlackへ再度警告を送る
- 距離データを使用して、ダッシュボードを作成
振り返ってみて
実装した機能としては概ね満足のいくものでした。しかし、当初、想定した通りには中々進まず、想定外のトラブルに悩まされることがありました。その中で、質問の仕方や分からないことの調べ方について学びました。今回の研修で学んだことを今後に活かせるよう取り組んでまいります。
居眠り防止装置って面白そう ~ 竹林 ~
こんにちは、竹林です。
私が考えたのは、画像認識を用いて居眠り防止装置を作るということでした。
オフィスで寝てる人なんて正直いないのですが、
「画像認識って最近流行ってるし興味もあるからせっかくだしやってみるか」
ぐらいの軽い気持ちで作業に取り掛かり始めました。
開発概要
コンセプト:居眠り検知可能?
概要としては、
- カメラをパソコンの上に取り付ける
- 距離センサでカメラと人との距離を測定し、距離が一定以下(椅子に座って机に向かっている距離)であった場合にカメラを起動
- カメラでパソコンの前にいる人の顔と目を検出し、目を閉じているときに目を閉じているという判定をコンピュータに行わせ、判定結果を取得
この設計の流れは、実際の最終発表時に実装したものです。
本当は、上記の内容に加えて下記も行う心づもりでした。
- 目をつぶっている時間を計測してダッシュボードの作成
ところが現実はそう甘くなく、思うようにコードの記述が進まなかったり、Node-REDで使いたかったノードがバージョン不適合のため使えなかったりといったトラブルが発生し、結局時間的に間に合いませんでした。
今回使用したRaspberry PiとRaspberry Pi用のカメラ、そして距離センサになります。
トラブル続きの開発作業
今回の開発で一番の肝となるのが画像認識の部分。こちらは最近話題の分野ではあるのですが、何の経験も技術もない新人が2週間で習得するのは想像の何倍も難易度が高かったです。
さすがに完全にイチから自分一人でできると思うほど自惚れていたわけもなく、自分なりに事前準備の段階で色々と調べを行い、様々な参考サイトを見つけてはいました。
しかし実際自分の開発環境で参考サイトを真似しながらコードを書いてみても、困ったことにカメラが起動しなかったり、きちんと顔や目の判定をしてくれなかったりするんですよね・・・(何度涙が出そうになったことか・・・)
エラーが出るたびにそのエラーを調べて、分からないことは先輩に聞いてと、2週間悪戦苦闘しながらやっとこさ距離センサでカメラを起動し、顔と目の判定を行うところまでこぎつけました。
振り返ってみて ~ 人は失敗からしか学べない ~
私の社内研修は正直志半ばで終わりました。ただ、前段落でも書いたような様々な失敗、そして志半ばで研修が終わったという大きな失敗を経験することができました。。
失敗は何か行動した人にしか得られない経験であり、前に歩かないと転けることすらできません。
自分で身の回りに存在する課題を見つけ、その課題に対するアプローチを考え、実際に課題を解決するという一連の流れの中で、
どの部分にどの程度の時間がかかるのか。実際に課題を解決するときには、どの部分を手厚く前もって準備しておく必要があるのかなどについて、今回の研修では身をもって経験することができました。
また、自分が今までやったことのない新しいこと、周りの人が誰もやったことがないようなことに挑戦するのってすごく面白いし、わくわくすることですが、その道は想像の何倍も険しく、容易に成し得るものではないことも痛感しました。
- 『人が失敗からしか学べないというのは、成功とは結果にすぎず、成功までのプロセスはすべて失敗の連続だからだ。』
- 『うまくいったときには窓の外を見て、失敗したときには鏡を見る』
上記は、どこかで見た偉人の言葉やビジョナリーカンパニー2という本の内容です。
社内研修を通して経験することによって知識を知恵まで昇華できました。
今回得た学びを糧に、今後の業務・そして人生と向き合っていこうと強く思いました。